演目

ピナリ/비나리
告祀*を行う時の告락文を唄う事である。

語源は確実ではないが、”비나이다 비나이다(祈り)"から来ているのでないかと推測する。
本来、
巫俗音楽のピナリは四物楽器が演奏する「자진모리/チャジンモリ」と「回心曲(회심곡/フェシンゴク)の「반메이장단/パンメキ長短」に合わせて独唱と合唱で唄う。

主な内容は地球の誕生から始まり、「살풀이/サルプリ*」「厄サルプリ(액살풀이/エクサルプリ)」「徳談(덕담/トクタム)」「祝願(축원/チュグォン)」など、人間の順風満帆な魂の為に煞*と厄を解き、神に福を祈る事がピナリの主な内容である。
現民族音樂院院長でサムルノリ創設メンバーの李光壽はピナリの名人である。


告祀…一心や家庭の厄運を祓い、幸運を神霊に祈る祭祀
サルプリ…持って生まれた悪い命数を避けるため巫女にさせて行う厄払いの儀式
煞…人や物などを害する悪毒な妖気、すなわち悪鬼のしわざ、祟り

三道(サムド)ソルチャングカラク/삼도설장구가락
ソルチャングカラクは本来、全羅道のチャング名人「金ホンジプ先生」がいろんな長短(カラク)を組み合わせ立って単独で演奏できるよう構成した。サムルノリのソルチャングカラクは伝統を継承発展させ座って演奏する形にし、湖南地方の「김만석가락/キムマンソクカラク」、慶尚道地方の「조판조/チョバンジョカラク」、忠清道地方の「양도일가락/ヤンドイルカラク」を三道ソルチャングカラクとして再構成した。

湖南右道クッ/ホナムウドクッ/호남우도굿
全羅道地方のプンムルノリは昔からソウルから眺めて「益山(익산/イクサン)」を起点に山間地方の「南原(남원/ナモン)」「任實(임실/イムシル)」「鎭安(진안/チナン)」側の「左道(좌도/チャド)」と平野 「益山(익산/イクサン)」「金堤(김제/キムジェ)」「全州(전주/チョンジュ)」「羅州(나주/ナジュ)」「海南(해남/ヘナム)」側の右道と分けた。左道カラクは雄大で雄々しく、右道カラクは繊細で柔らかいとされる。サムルノリ「湖南右道クッ」はプンムルカラクを座っての演奏に合わせて再構成した演目である。右道クッは「월산가/ウォルサンガ」「청령부르기/チョンニョンプルギ」「얼림굿/オルリムクッ」「오채질굿/オチェジルクッ」「좌질굿/チャジルクッ」「우질굿/ウジルクッ」「풍류굿/プンニュクッ」「느린삼채/ヌリンサムチェ」「양산도굿/ヤンサンドクッ」「구저놀이굿/クジョンノリクッ」などで構成する。

嶺南カラク/ヨンナムカラク/영남가락
慶尚道プンムルカラクとも言う嶺南カラクは主に「晋州(진주/チンジュ)」「三千浦(삼천포/サムチョンポ)」地方のプンムルノリを再構成した演目である。「길군악/キルクナク」「반길군악/パンキルクナク」「덧뵈기놀이/トッペギノリ」「별달거리/ピョルタルゴリ」「쌍진풀이/サンジンプリ」で構成され、とても力強く勇ましい。별달거리は演奏途中に急に声を張り上げて台詞は吐く面白さもある。
台詞は以下の通り


하늘 보고 별을 따고 땅을 보고 농사 짓고
ハヌルポゴ ビョルルタゴ タンウルポゴ ノンサジッコ

올해도 대풍이요 내년에도 풍년일세
オレド テプンイヨ ネニョネド プンニョンニルセ

달아 달아 밝은 달아 대낮같이 밝은 달아
タラダラ パルグンダラ テナッカチ パルグンダラ

어둠 속에 불빛이 우리네를 비춰 주네
オドゥムソゲ プルピチ ウルネルル ピチョジュネ

ウッタリプンムル/웃다리풍물
京畿道、忠清道地方のプンムルノリを再構成した演目である。
ウッタリプンムルは大体が柔らかくきめ細かくよく構成しているので非常に楽しい。
特にクライマックスで演奏する「짝쇠/チャクセェ」は受け応えをするカラクは恋人が会話をするように例えられもし、大変見応えがある。
使用するカラクは「동리삼채/トンニサムチェ」「길군악7채/キルクナクチルチェ」「6채/ユチェ」「자진가락/チャジンカラク」「짝쇠/チャクセ」などで構成する。

三道(サムド)プンムルカラク/삼도풍물가락
各地方のカラクを再構成した演目である。
湖南右道クッの「청령부르기/チョンニョンプルギ」「얼림굿/オルリムクッ」「오채질굿/オチェジルクッ」「좌질굿/チャジルクッ」「우질굿/ウジルクッ」「풍류굿/プンニュクッ」「느린삼채/ヌリンサムチェ」「양산도굿/ヤンサンドクッ」「구저놀이굿/クジョンノリクッ」、嶺南カラクの「별달거리/ピョルタルゴリ」、ウッタリプンムルの「짝쇠/チャクセ」の順で演奏する。
1984年から新たなレパートリーとして演奏するようになる。

演目を中心に少しず更新していきます。
パンクッ


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